Q 潜在意識は良くないもの?

Q 上の空モードだと潜在意識の自己肯定感が弱い人はネガティブに考えがちだから、マインドフルネスになってネガティブ思考を手放すという話を聞くと、潜在意識がよくないもののように思えます。潜在意識は良くないものですか?

A いいえ。潜在意識は素晴らしいものです。

私はいつもマインドフルネスの効用を紹介しています。

マインドフルネスとは「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていることです。

逆に「今、ここ」の現実に注意深く気付くことでマインドフルネスを鍛えることができます。その時、現実に反応して自動的にでてくるネガティブな思考を客観視し、手放すことができます。

それは潜在意識化に沈んだ古くて役に立たない自動反応に光をあてて溶かすような作業です。いわば、潜在意識(無意識)の意識化ですね。

たとえば傷つき体験が多い人はメールに返信がないと嫌われたんじゃないかと不安になります。

その不安にマインドフルネスの光を当てるとやがて心配は手放されるとともに過去の傷つき体験まで癒されてくることもあります。無意識(潜在意識)の古いパターンが書き換えられるのです。

マインドフルネスを鍛える時にこの無意識の意識下を使います。レーズン一粒を心を込めて何分もかけて食べるとか、10秒も20秒もかけてたったの一歩を歩き、足裏の感覚を味わったりするのです。

このように書くと、潜在意識が悪いもの、ダメな物というイメージですが、無意識の自動反応すべてがダメというわけではありません。

むしろ役に立つことの方が多いのです。日常生活でいつもマインドフルに歩いていたら目的地に着くのにすごく時間がかかるでしょう。

たとえば自動車に乗る、とか、ピアノを弾くなどの行動をいちいち意識化しておこなっていたらどうなるでしょう?

潜在意識とか無意識に任せることができる分野はどんどん任せた方が効率的です。

バランスの問題なのです。

潜在意識の古いパターンで問題が出ているものはマインドフルネスの光をあてて書き換える。問題がないもの、潜在意識に任せた方がいいものは思いっきり任せて効率化する。その両者とも必要です。