Q)マントラを唱えることはマインドフルネスのトレーニングになるか?

Q)マントラを唱えることはマインドフルネスのトレーニングになるか?

A)理論上、ほとんどすべての行動はマインドフルネスのエクササイズとして活用できます。行為に集中し、なおかつそこで出てくる雑念に気づき、手放し、マインドフルに行為に戻ることでマインドフルネスを鍛えます。たとえば雑巾がけや庭掃除でさえもマインドフルに行えばマインドフルネスを鍛えます。となると、マインドフルにマントラを唱えればマインドフルネスのエクササイズになるということです。

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一方、マントラ瞑想ではマントラ(オームなどのことば)に集中することで、それ以外の思考を消し去ることが主眼になります。その過程で集中力がまし、結果的にマインドフルネスが高まる可能性はあります。

ただ、マントラを唱え続けることによって意識レベルが下がってぼうっとなったり、また意識変容状態、すなわちトランス状態や法悦状態になることもあるでしょう。トランス状態は通常とは異なった意識状態、つまり変性意識状態の一種で入神状態と呼ばれることも、脱魂状態や恍惚状態と呼ばれることもあります。マインドフルネスとは「今、ここ」の気づきであり、明確な意識を保っている状態ですから、トランス状態とは全く異なるものです。

マントラを唱えつつ、明晰な意識を保ち、マインドフルネスであり続けることは可能かもしれませんが、難易度が高いのでこの講座では扱わないことにします。

なお、ハッピー・リズメーションは意識をマインドフルに保つ仕掛けがしてありますのでマインドフルネスのエクササイズとしても活用可能です。