Q 呼吸法をしても雑念が出ない
呼吸法をして雑念を探すのですが、雑念が出ません!
A 呼吸法を指導すると、雑念が全然でないという人がいます。可能性が二つあります。
1)集中力が強い
もしかしたら修行が進んでいて集中力が強く、マインドフルネスが継続しているのかもしれませんね。それで雑念が出てこないのです。すばらしいですね。どうかマインドフルネス呼吸法を続けてください。
2)闇夜の烏
そうでないとしたら、雑念が出ているのに気付いていない可能性があります。
私たちはふだんひっきりなしに思考しています。次から次へとわいてくる思考の中で、有害なネガティブ思考に気付くのは容易なことではありません。それはあたかも闇夜にカラスを探すようなものです。上の図では背景(普段の思考)に隠れて内側の黒い四角(ネガティブ思考)が目立ちません。
呼吸法をしてマインドフルになると、いったん思考が消えます。呼吸に集中することでその他の思考をいったん消去するのです。そこから新たに立ち上ってくる思考(雑念)は気付きやすいのです。下の図では呼吸法の効果で多少背景が薄れてきて黒い四角、すなわち雑念が目立つようになっています。
つまり、呼吸法は思考(ネガティブ思考)に気付きやすくなるための基礎トレーニングなのです。
ところがマインドフルに呼吸法をしているつもりでも集中力が足りないと思考を消すことができません。つまり、うわのそらモードのままぼんやりと呼吸に集中しているつもりになっているのです。うわのそらモードのまま(上の図のまま)呼吸法をしていても思考や雑念には気付かないかもしれません。
頑張ってマインドフルネス・呼吸法を続けましょう。