カテゴリー別アーカイブ: Q&A

パンダと禁煙とマインドフルネス

こんな質問をいただきました。

Q)藤井さんのマインドフルネスの定義は「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていることですが、リアルタイムってどういうことですか?

 

A)素晴らしい質問をありがとうございます。昨日私自身が体験したことでリアルタイムを解説します。

先日、上野動物園でシャンシャン(パンダの赤ちゃん)の一般公開をうけて園内禁煙になったというニュースをラジオで聞いた時に私が最初に思ったのは「いままで煙草がすえたのか!遅い!!」という批判の心でした。

自分が批判していることに気付いた瞬間、恥ずかしながら客観視がたりず、「ああっ!俺ってまだまだだなあ。批判するなんて」とこんどは自己嫌悪の心がでるというネガティブ思考の団子状態でした。

 

この時、すでにリアルタイムの現実は「上野動物園を批判している」ではなく、「批判してしまった自分を責めている」ところまで突き進んでいます。だから客観視すべきは「批判」ではなく「自己嫌悪」なのです。

マインドフルに自己嫌悪を客観視して手放せば、その前の上野動物園への批判もまとめて手放せたようで、自然に「いやあ、上野動物園やるなあ」という賞賛のことばが出てきました。もちろん、自分の中に賞賛の気持ちが出ている時にはそこもマインドフルに客観視しておくのが良いでしょう。

「ニュースを聞く」→あるがままの現実
「動物園を批判」→一つ目の想念
「批判した自分を自己批判」→二つ目の想念

どこで気付いても手遅れということはありません。すべての瞬間はマインドフルにきづかれることをまっています。

 

 

藤井さんにはネガティブはないの?

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精神科医の藤井英雄です

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こんな質問をいただきました。

Q)

「藤井さんはもうネガティブ思考はないんですか?」

A)
もちろんあります。
ストレスがあればネガティブになります。
ただ、そのたびに客観視して手放しています。

ああ!イライラする ←まだマインドレス (^^;)ゞ
ネガティブでたな! ←マインドフルにきづきました!
出ちゃったんだね。 ←気付いたので自分の心を客観視してついでに傾聴モード
まっ、いいか♪   ←すでに手放し完了

時にはネガティブが出た自分を責めてしまうことも!
ああ!イライラする ←まだマインドレス (^^;)ゞ
ネガティブでたな! ←マインドフルにきづきました!
ああ!だめだなあ  ←マインドレスにもどり自己嫌悪の上塗り!
という具合です。

しかしマインドフルネスはいつでも「今、ここ」リアルタイムですから
おっと、自己嫌悪だ ←マインドフルなきづき
自分を責めちゃった ←客観視で傾聴モード
まっ、いいか♪   ←手放し完了

時には時間がかかったり、繰り返し襲ってくることもあります。そんな時にはそのつどあきずに客観視です。するとそのうちに潜在意識のブロックにマインドフルネスの光があたってきます。光が当たると闇は力を失い、やがて解決に向かいます。

 

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過去の嫌な記憶が突然よみがえってきて怖くて辛いです。マインドフルネスでどうにかできませんか?

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精神科医の藤井英雄です

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こんな質問をいただきました。

Q)過去の嫌な記憶が突然よみがえってきて怖くて辛いです。

 

A)マインドフルネスにもどづく回答を2つとそしてマインドフルネスではない応急処置的な対処法を一つご紹介します。
1)2)はマインドフルネスのワークなので普段きちんとマインドフルネスの練習をしていることがうまくいくための条件となります。つまり、ふだんマインドフルネス瞑想をしていない方が突然してみても難しいでしょう。

1)客観視を試みる

昔のことを思いだして怖いのは過去の記憶の中に巻き込まれてしまい、もう一度同じ体験を心の中で繰り替えてしているからです。

マインドフルネスとは「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていることです。この場合の現実は嫌なことを思いだして記憶の中に巻き込まれて怖くなったということです。

思いだしたということ、そして思いだして怖いという事実に距離をおいて客観視するために自分の体験に名前をつけて実況中継する方法があります。

「怖い」「昔のことを思いだして怖くなった」と言語化できるとき、一歩引いた視点に立っています。一歩引いた視点で客観的に見ることができれば、巻き込まれたことによっておこった恐怖心もまた薄らぐことでしょう。

もう一つの客観視の工夫としてだれか他人に声をかけるように自分の心の声にたいして「怖かったんだね」と語りかけてみるという方法があります。つまり自分の心の声を傾聴するのです。カウンセラーに傾聴してもらうように自分の心の声を傾聴するとき、傾聴された心はほっと一息つくことができるでしょう。

 

2)木の葉のワーク

これもマインドフルネスの客観視の応用です。目の前に川があるとイメージします。上流から木の葉が流れてきて目の前を通り過ぎ、そして下流へと流ていきます。しばらくは見えていてもだんだんと小さくなってやがて見えなくなります。

そのイメージを保ちつつ、木の葉の上に思いだした記憶をのせてみます。その記憶もまた客観視しているうちに下流に流れていき、やがて消えてしまいます。

しかし不安や恐怖はまた戻ってくるかもしれません。その都度、実況中継したり葉っぱと一緒に流したりするうちにだんだんと客観視がうまくできるようになってつらい記憶を距離を置いてみることができるようになるでしょう。

3)マインドフルネスのエクササイズをあまりしたことがない人には客観視自体が難しいでしょうから、とりあえず恐怖の対象から目をそらしておくことも有効でしょう。根本的な解決はむずかしくてもその場では恐怖感は緩和されるはずです。

怖くないニュートラルなもの(呼吸によって動くお腹の動きや呼吸の数など・目の前のペットボトルとか)やもっとポジティブな感情を呼び起こすもの(お花畑や楽しいイメージ・好きな食べ物)などをイメージしたり実際に体験するなどしてわしづかみにされている恐怖の対象から目をそらすのです。ただしいつかはマインドフルに恐怖と向き合って客観視することも必要になるでしょう。あくまでも一時的な対処法として紹介します。

 

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